「朝起きて最初の一歩が痛い」
「立ち仕事をしていると、かかとがズキズキする」
このような症状がある場合、「足底腱膜症(足底腱膜炎)」かもしれません。
足底腱膜症はスポーツ選手だけでなく、立ち仕事をする方や中高年にも多くみられる足のトラブルです。
足底腱膜症(足底腱膜炎)とは?
足の裏には、かかとから足の指まで伸びる「足底腱膜(足底筋膜)」という丈夫な組織があります。
この足底腱膜は、
- 土踏まずを支える
- 歩行時の衝撃を吸収する
- 足のバネの役割を果たす
という重要な働きをしています。
しかし、長期間にわたり負担がかかると、小さな損傷が繰り返され、痛みが現れます。
以前は「足底腱膜炎(足底筋膜炎)」と呼ばれることが一般的でしたが、近年は炎症だけでなく腱膜の変性が主体と考えられることから、「足底腱膜症(Plantar Fasciopathy)」という名称も広く使われています。
足底腱膜症の主な症状
代表的な症状は次のとおりです。
- 朝起きて最初の一歩が痛い
- 長時間座った後に立つと痛む
- 長く歩くとかかとが痛い
- 立ち仕事の終わり頃に痛みが強くなる
- 土踏まずにも痛みを感じることがある
特徴的なのは、
歩き始めに強く痛み、歩いているうちに少し楽になることが多い
という点です。
足底腱膜症になる原因
① 長時間の立ち仕事
販売員や調理師、看護師など、一日中立っている仕事では足底腱膜への負担が増えます。
② ランニングやジャンプ
ランニングやバスケットボールなど、繰り返し地面から衝撃を受けるスポーツでは発症しやすくなります。
③ 体重増加
体重が増えると、その分だけ足底腱膜への負担も増えます。
④ 足の柔軟性低下
特に
- アキレス腱
- ふくらはぎ
が硬い人は、足底腱膜に強い張力がかかります。
⑤ 靴が合っていない
次のような靴も原因になります。
- クッション性が少ない
- サイズが合わない
- サポート力が弱い
足底腱膜症の治療法
多くの場合は手術を行わず、保存療法で改善が期待できます。
ストレッチ
もっとも基本となる治療です。
おすすめは
- 足底腱膜のストレッチ
- アキレス腱ストレッチ
- ふくらはぎのストレッチ
です。
インソール(中敷き)
土踏まずを支え、かかとの負担を減らします。
市販品でも効果が期待できる場合があります。
靴の見直し
クッション性の高い靴へ変更すると、痛みが軽減することがあります。
消炎鎮痛薬
痛みが強い場合には
- 湿布
- 飲み薬
などが処方されることがあります。
リハビリ
理学療法士による
- ストレッチ
- 筋力トレーニング
- テーピング
なども行われます。理学療法のガイドラインでも、運動療法や患者教育、装具療法などが検討されています。
自宅でできるセルフケア
テニスボールを転がす
椅子に座り、
足裏でテニスボールをゆっくり転がします。
毎日5分程度続けるだけでも柔軟性の改善が期待できます。
タオルギャザー
床にタオルを置き、
足の指だけでたぐり寄せます。
足裏の筋肉を鍛える運動です。
アイシング
運動後や痛みが強い時は
保冷剤をタオルで包み
10〜15分ほど冷やします。
足底腱膜症を予防するには?
次の習慣が予防に役立ちます。
- 毎日のストレッチ
- クッション性のある靴を履く
- 急な運動量の増加を避ける
- 適正体重を維持する
- 長時間立ち続ける場合は休憩を挟む
病院を受診したほうがよい症状
次のような場合は整形外科を受診しましょう。
- 数週間以上痛みが続く
- 歩けないほど痛い
- 足が腫れている
- しびれがある
- 安静でも痛みが改善しない
足底腱膜症以外の病気が隠れていることもあるため、自己判断だけで済ませないことが大切です。
まとめ
足底腱膜症(足底腱膜炎)は、足裏に繰り返し負担がかかることで起こる代表的な足の痛みです。
朝の一歩目が痛いという症状は特に特徴的で、放置すると長引くことがあります。
しかし、多くのケースでは、
- ストレッチ
- インソール
- 靴の見直し
- 適切なリハビリ
などの保存療法で改善が期待できます。痛みが続く場合は、早めに整形外科を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。
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