部位別データから見える医療の進歩と課題
2026年2月、**厚生労働省**は、2017年・2018年に全国で新たにがんと診断された患者の「5年生存率」を発表しました。
この統計は、全国の医療機関から提出される診療データをもとに算出されたもので、日本のがん医療の現状を知る重要な指標です。
5年生存率とは?
5年生存率とは、診断から5年後に生存している人の割合を示す統計です。
治療成績・早期発見率・医療技術の進歩などを総合的に反映する指標として広く用いられています。
部位別で見る生存率の違い(15歳以上)
今回の発表で最も生存率が高かったのは前立腺がんでした。
| がんの種類 | 2017年 | 2018年 |
|---|---|---|
| 前立腺 | 92.2% | 92.5% |
| 乳房 | 88.0% | 88.4% |
| 大腸 | 68.0% | 68.0% |
| 胃 | 64.3% | 64.4% |
| 肺 | 39.8% | 39.6% |
一方、最も低かったのは膵臓がんで
- 2017年:12.6%
- 2018年:13.5%
と、依然として厳しい状況が続いています。
小児がんは改善傾向
15歳未満では、医療の進歩を反映し全体的に生存率が上昇しました。
- 白血病など血液系:81.9% → 84.3%
- 中枢神経系腫瘍:63.7% → 65.2%
小児がんは研究が進みやすく、治療法の標準化が進んでいることが背景にあると考えられます。
なぜ今回の統計は信頼性が高いのか
2016年に施行された制度により、全国の病院と指定診療所にがん患者データの報告義務が課されました。
これにより、日本全体を網羅した高精度な統計が可能となり、地域差や治療格差の分析も進められるようになっています。
このデータからわかる重要ポイント
✔ 早期発見できるがんほど生存率が高い
✔ 医療技術の進歩により小児がんは改善傾向
✔ 難治がんの研究は依然として重要課題
まとめ
今回の統計は、日本のがん医療が着実に進歩していることを示す一方、膵臓がんなど依然として治療が難しい領域が残っている現実も明らかにしました。
生存率は「運」ではなく「発見時期」と「治療」に大きく左右されます。
定期検診や健康診断の重要性は、今後さらに高まっていくでしょう。



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