日本人の2人に1人が生涯でがんを経験するといわれる時代。だからこそ、日頃からできる「がん予防」への関心が高まっています。
2026年6月、国立がん研究センターは、日本人向けの予防指針である「科学的根拠に基づくがん予防法5+1」を見直し、より分かりやすく実践しやすい内容へと刷新しました。特に注目されているのが、飲酒と体重管理に関する推奨内容の変更です。
「がん予防法5+1」とは?
国立がん研究センターの研究班が、日本人を対象とした疫学研究などのデータをもとに作成している予防指針です。
がんのリスク低減に関わる6つの要素について、科学的根拠に基づいた行動を提案しています。
6つの予防ポイント
- たばこ
- お酒
- 食生活
- 身体活動
- 体重管理
- 感染対策
これらをまとめて「5+1」と呼んでいます。
今回の改訂で変わったポイント① 飲酒
これまでの指針では「節酒」が推奨されていました。
しかし近年の研究では、少量の飲酒であってもがんリスクが高まる可能性が示されているため、今回の改訂では「飲酒をひかえる」という表現に変更されました。
もちろん、すぐに完全禁酒を求めるものではありませんが、
- 飲酒量を減らす
- 飲まない日を増やす
- 習慣的な飲酒を見直す
といった行動が、将来の健康維持につながると考えられています。
今回の改訂で変わったポイント② 体重管理
体重管理についても見直しが行われました。
これまで男性のBMIの推奨上限は27でしたが、今回から男女ともにBMI25までが目安とされました。
BMIは身長と体重から算出される指標で、肥満ややせの程度を確認する際に利用されます。
近年の研究では、一部のがんにおいて体重増加とともにリスクが段階的に高まることが示されており、適正体重の維持がこれまで以上に重視されています。
生活習慣で意識したい予防行動
今回の改訂後も、基本的な考え方は変わりません。
たばこを避ける
喫煙だけでなく受動喫煙もリスク要因とされています。
バランスの良い食生活
- 塩分のとり過ぎに注意
- 野菜や果物を不足させない
- 熱すぎる飲食物を避ける
といった点が推奨されています。
体を動かす
特別な運動だけでなく、日常生活で体を動かす時間を増やすことも重要です。
感染対策
一部の感染症はがん発症との関連が知られています。
適切な検査や予防接種を受けることも、がん予防の一環として位置づけられています。
「完璧」よりも「継続」が大切
がんは生活習慣だけでなく、年齢や遺伝的要因など様々な要素が関係しています。
そのため、すべてのがんを完全に防げるわけではありません。しかし、科学的根拠のある生活習慣を続けることで、発症リスクを下げられる可能性があります。
今回の「がん予防法5+1」の刷新は、日本人の最新データを反映した実践的な指針です。
毎日の生活の中で、
- 禁煙を心がける
- 飲酒を控える
- 適正体重を維持する
- バランスよく食べる
- 体を動かす
- 感染予防に取り組む
こうした積み重ねが、将来の健康づくりにつながるでしょう。



