機能性ディスペプシア(FD)とは?原因・症状・改善方法をわかりやすく解説

食後すぐお腹がいっぱいになるし、みぞおちが痛い、胃カメラでは異常なしって言われたのに…とつぶやき、おなかをさする女性のイラスト

「胃の検査では異常がないのに胃がつらい…」それは機能性ディスペプシアかもしれません

「胃が重い」「少し食べただけでお腹がいっぱいになる」「みぞおちが痛む」といった症状が続いているにもかかわらず、胃カメラなどの検査では異常が見つからないことがあります。

このような状態は**機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia:FD)**と呼ばれ、日本では多くの人が悩んでいる消化器疾患の一つです。

今回は、機能性ディスペプシアの原因や症状、治療法、日常生活でできる対策についてわかりやすく解説します。


機能性ディスペプシア(FD)とは?

機能性ディスペプシアとは、胃や十二指腸に潰瘍やがんなどの明らかな病気がないにもかかわらず、胃の不快な症状が慢性的に続く状態を指します。

胃そのものに大きな異常はなくても、胃の動きや知覚がうまく働かなくなることで症状が現れると考えられています。

日本では比較的多くみられ、年齢や性別を問わず発症する可能性があります。


主な症状

機能性ディスペプシアでは、次のような症状がみられます。

  • 食後すぐにお腹がいっぱいになる
  • 少量の食事でも満腹感が続く
  • みぞおちの痛み
  • みぞおちの焼けるような不快感
  • 胃もたれ
  • 吐き気
  • 食欲低下
  • げっぷが増える

症状は毎日続く人もいれば、良くなったり悪くなったりを繰り返す人もいます。


なぜ起こるの?

原因は一つではなく、いくつかの要因が重なって発症すると考えられています。

胃の動きが低下する

食べ物を胃から腸へ送る動きが弱くなると、胃の中に食べ物が長く留まり、胃もたれや満腹感が起こりやすくなります。

胃が刺激に敏感になる

通常なら気にならない刺激でも、胃が過敏になっていると痛みや不快感として感じやすくなります。

ストレス

仕事や家庭、人間関係などのストレスは、胃腸の働きに影響を与えることがあります。

自律神経の乱れ

睡眠不足や生活リズムの乱れは、自律神経のバランスを崩し、胃の働きに影響することがあります。

胃酸やピロリ菌との関係

一部では胃酸の影響や、ピロリ菌感染が症状に関与している場合もあります。


機能性ディスペプシアの診断

まずは胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどの病気がないことを確認します。

一般的には次のような検査が行われます。

  • 胃カメラ(胃内視鏡)
  • 血液検査
  • 必要に応じてピロリ菌検査

重大な病気が否定されたうえで症状が続く場合、機能性ディスペプシアと診断されることがあります。


治療方法

治療は症状や原因に合わせて行われます。

胃の動きを改善する薬

胃の運動を助けることで、胃もたれや食後の不快感を軽減することがあります。

胃酸を抑える薬

胃酸が症状に関係している場合には、胃酸の分泌を抑える薬が使用されることがあります。

漢方薬

体質や症状に応じて漢方薬が選択されることもあります。

心理的なケア

ストレスや不安が強い場合は、生活指導や心理的サポート、必要に応じて抗不安薬や抗うつ薬が検討されることがあります。


日常生活でできる改善ポイント

薬だけでなく、生活習慣を見直すことも大切です。

よく噛んでゆっくり食べる

一度にたくさん食べるより、腹八分目を心がけましょう。

脂っこい食事を控えめに

脂質の多い食事は胃の負担になる場合があります。

規則正しい生活

十分な睡眠と規則正しい食事時間は、自律神経を整えることにつながります。

軽い運動を取り入れる

ウォーキングなどの適度な運動は、ストレス軽減や胃腸の働きの改善に役立つことがあります。

ストレスをため込まない

趣味やリラックスできる時間を作り、心身の緊張を和らげることも重要です。


胃の健康を支える栄養バランスも大切

機能性ディスペプシアは、特定の食品だけで改善できる病気ではありません。

しかし、栄養バランスの取れた食事を続けることは、体全体の健康維持に役立ちます。

海藻類には食物繊維やミネラルなどの栄養素が含まれており、日頃からさまざまな食品をバランスよく取り入れることが大切です。

なお、健康食品やサプリメントは医薬品ではないため、機能性ディスペプシアの治療を目的とするものではありません。利用を検討する場合は、食生活を補う位置づけとして取り入れ、症状が続く際は医療機関へ相談しましょう。


こんな症状がある場合は早めに受診を

次のような症状がある場合は、機能性ディスペプシア以外の病気が隠れている可能性もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。

  • 急激な体重減少
  • 吐血や黒色便
  • 飲み込みにくさ
  • 強い腹痛
  • 貧血を指摘された
  • 高齢になって初めて症状が現れた

まとめ

機能性ディスペプシア(FD)は、検査で異常が見つからなくても、胃の不快な症状が続く病気です。

胃の動きや知覚、自律神経、ストレスなど複数の要因が関係すると考えられており、治療には薬だけでなく生活習慣の改善も重要になります。

「検査では異常がないから大丈夫」と我慢する必要はありません。症状が長く続く場合は消化器内科を受診し、自分に合った治療を受けることが快適な毎日への第一歩になります。

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