大切な食生活

「あなたの体は、あなたが食べたものでできている」
私たちの体と、日々の食生活は深くつながっています。
健康で元気に過ごすためには、バランスの取れた食事がとても大切です。
近年では、生活習慣病の予防や体調の改善を目的とした「食事療法」が注目されています。食生活を見直すことは、特別な道具もいらず、今日から始められる健康法です。
ここでは、代表的な3つの食事療法をご紹介します。どれも自然の恵みを活かした、体にやさしい食べ方です。
マクロビオティック(玄米菜食の健康法)
「マクロビ」とも呼ばれるこの方法は、日本生まれの食事法で、玄米を中心とした穀物と、旬の野菜をバランスよく取り入れます。
無農薬・自然栽培の食材をできるだけ使い、その土地・その季節にとれる“身近な食べもの”を食べることが基本です。
特徴的なのは、食材をなるべく丸ごと使うこと。
野菜は皮もアクもとらず、まるごと調理します。肉や乳製品、白砂糖などは控えるのが原則です。
また、「陰」と「陽」という東洋思想に基づいた考え方が根底にあります。
すべての食べものには陰陽の性質があり、それをうまく組み合わせてバランスを取ることで、心身の調和を目指します。
ゲルソン療法(生野菜とジュース中心の食事)
ドイツの医師、マックス・ゲルソン博士が考案した食事法です。
大量の生野菜と生搾りジュースを中心に、体の解毒を促すことを目的としています。
塩分や動物性たんぱく質を極力控え、調理法や使用食材に関するルールが非常に厳密なのが特徴です。
たとえば、使う野菜はすべて無農薬・有機栽培が推奨され、油は亜麻仁油(あまにゆ)を使うことが勧められています。
病気予防や回復を目的として、医療現場で用いられることもあり、特にがんや慢性疾患へのアプローチとして知られています。
アーユルヴェーダ(インドの伝統医学)
アーユルヴェーダは、インドで5,000年以上の歴史を持つ伝統的な医学体系です。
宇宙に存在する5つの要素「空・風・火・水・土」から成り立つと考えられ、私たちの体にもそれが反映されているとされます。
3つの生命エネルギー(ドーシャ)
ヴァータ(風のエネルギー)
ピッタ(火のエネルギー)
カパ(水のエネルギー)
これらのバランスが崩れると、不調や病気の原因になると考えられています。
アーユルヴェーダでは、食材だけでなく、「いつ食べるか」「どんな人がつくるか」「誰と食べるか」「季節や体質との相性」まで考慮されるのが特徴です。
日常生活で取り入れやすい方法としては、
朝に白湯を飲む
空腹を少し保つ
夜遅く食べない
しょうがやスパイスを料理に使う
といった工夫がすすめられています。
最後に
食事は、ただお腹を満たすだけでなく、「心と体を整える手段」でもあります。
どの食事法も、“自然に寄り添い、自分の体の声を聴く”という共通点があります。
無理なく続けられる方法を見つけて、毎日の食事をもっと大切にしてみませんか?
小さな一歩が、未来の健康へとつながっていきます。
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