フコイダンってなに?
海藻のネバネバにふくまれるフコイダン
フコイダン(英語名 fucoidan)とは、
モズク・コンブ・ワカメなどの褐藻類にふくまれている成分です。
海藻には、たくさんの有用成分がふくまれていて、水分をふくんだ海藻をさわったときに、ヌルっとしますよね?あの
「ネバネバ」にフコイダンがふくまれています。
フコイダンは、糖がたくさん結合した多糖類の一種です。
多糖体というと、アロエにふくまれるムコ多糖体や、きのこ類のアガリクスにふくまれているベータグルカンなどがよく知られていますが同じものではありません。
たとえばモズクの場合、海藻から抽出される際は、
主となるフコースに
硫酸基やグルクロン酸などがしっかりと結合した状態です。
この結合した状態が、フコイダン本来のパワーを発揮できる条件となります。
原料となる海藻によって、フコイダンを構成している糖の種類や構造式は異なります。
世界全体での海藻の種類でみても褐藻類だけで240属もあります。
海藻の種類が違えばもちろんですが、同じ種類の褐藻類であっても採取場所、採取時期、採取深度などによってフコイダンの構造が大きく異なります。また同じ1本の長い藻体でも、その部位によって異なります。
ここまでで、
褐藻類のモズクやコンブにフコイダンがふくまれることはおわかりいただけたと思います。では、そのフコイダンが海藻の中でどのような役割を果たしているかをお話ししましょう。
フコイダンは、海藻が元気に育つうえで非常に重要なはたらきを担っています。
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海藻の違いでフコイダンの種類が違います
フコイダンの役割
海藻にとっての「フコイダン」は
乾燥や傷をふせぐ大事な役目をしています。
あなたは海辺で、海の潮がひいたときに、砂浜にある海藻に日光が直接あたっている光景を目にしたことはありませんか?
しかし、不思議なことに夏の強い日差しをあびていても海藻はひからびていませんよね。
その理由はさきほどのヌメリ成分である、フコイダンにあります。
水分をたもつ役割(保湿)をして、乾燥をふせいでいるからなんです。
また乾燥をふせぐだけではなく、
海藻の葉や茎が潮の流れや砂で傷ついたときに「ヌメリ成分」がその傷口をふさいで、細菌の侵入をふせいで傷のダメージを最小限にしてくれます。
では、モズクやコンブにフコイダンがふくまれているのであれば、どの海藻をとってもよいということになるのでしょうか。じつは、できるだけたくさんのフコイダンを摂りたいならば、それに適した海藻があります。
海藻のちがいによるフコイダン含有量
さて、このフコイダンという成分、さきほどもお話しましたが、
海のなかで、おなじようにユラユラしている褐藻類(コンブ、モズク、メカブ、アカモクなど)からとれますが、じつは、海藻の種類によってふくまれている量がちがってきます。
フコイダンをふくむ量は、メカブやコンブを大きくひきはなし、
モズクがダントツ1位です。
ワカメの3倍以上ふくまれています。
これにはちゃんと理由があります。
それは、
モズクがメカブやコンブよりも浅い海に生きているからなんです。
海で引き潮の時間になると、モズクは直接太陽の光を浴び、乾燥してしまいます。
乾燥から身を守る役目をするのがフコイダンだというのは先ほどお話したとおりです。
ですので、
浅い海に住むモズクには、自分を太陽から守るために他のワカメやコンブといった海藻類よりもフコイダンが多くふくまれています。
このフコイダンという成分は、さまざまな研究報告によって、私たち人間にとっても極めて有望なはたらきをすると評価が高まっています。
フコダイン・フコイダイン・フコインダン・ふこいだん・fukoidanと間違って表示されたり、呼ばれたりされることもありますが、正しくは フコイダン(fucoidan)です。
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フコイダンはどれも同じ?食品から摂れる?