◆フコイダンってなに?
フコダイン・フコイダイン・フコインダン・ふこいだん・fukoidanと間違って表示されたり、呼ばれたりされることもありますが、正しくは フコイダン(fucoidan)です。

海藻には、たくさんの有用成分がふくまれていますが、そのひとつがフコイダンです。水分をふくんだ海藻をさわったときに、ヌルっとしますよね?あの「ネバネバ、ヌルヌル」にフコイダンがふくまれています。
どのような海藻にふくまれているかというと、コンブやワカメ、モズクなどの褐藻類(かっそうるい)です。これらにのみふくまれる多糖類です。
多糖体というと、アロエにふくまれるムコ多糖体や、きのこの一種のアガリクスにふくまれているベータグルカンなどがよく知られていますが同じものではありません。

また、世界全体での海藻の種類でみても褐藻類だけで240属もあります。
同じ種類の褐藻類であっても採取場所、採取時期、採取深度などによって化学成分が大きく変わります。また同じ1本の長い藻体でもその部位によって成分が変わります。
◆フコイダンはどう役立つの?
褐藻類のモズクやコンブにフコイダンがふくまれることはおわかりいただけたと思います。
では、そのフコイダンが海藻の中でどのような役割を果たしているのでしょうか。
海藻が元気に育つうえで必要なはたらきをになっていることがわかっています。
フコイダンの役割

海藻にとっての「フコイダン」は乾燥や傷をふせぐ大事な役目をしています。
海辺で、海の潮がひいて、砂浜にある海藻に日光があたっている光景を目にしたことがありませんか?
しかし、ふしぎなことに夏の強い日差しをあびても海藻はひからびません。
その理由はさきほどのヌメリ成分である、フコイダンにあります。
水分をたもつ役割(保湿)をして、乾燥をふせいでいるからなんです。
また、海藻の葉や茎が潮の流れや砂で傷ついたときも、「ヌメリ成分」が傷口をふさいで細菌の侵入をふせいで傷のダメージを最小限にしてくれます。


◆どのフコイダンも同じ?
モズクやコンブにフコイダンがふくまれているのであれば、どの海藻をとってもよいということになるのでしょうか。できるだけたくさんのフコイダンを摂りたいならば、それに適した海藻というものがあります。
海藻のちがいによるフコイダン含有量
さて、このフコイダンという成分、さきほどもお話しましたが、
海のなかでおなじようにユラユラしているコンブやモズクなどの褐藻類からとれますが、じつは、海藻の種類によってふくまれている量がちがってきます。

メカブやコンブを大きくひきはなし、モズクがフコイダンをふくむ量はダントツ1位です。
これにもきちんと理由があります。
それは、モズクがメカブやコンブよりも浅い海に生きているからなんです。
海で、引き潮の時間になると、モズクはちょくせつ太陽のひかりを浴び、乾燥してしまいます。
乾燥から身を守る役目をするのがフコイダンだというのは先ほどお話したとおりです。

ですので、浅い海に住むモズクには、自分を太陽から守るためにほかのワカメやコンブといった海藻類よりもフコイダンが多くふくまれています。
※フコイダンは、フコダイン・フコイダイン・フコインダン、と表記されたり勘違いされたりしますが、正しくはフコイダンです。
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