●食べられそうなものを、
いつでも食べられるよう用意しましょう。
●食欲をそそるような盛り付けや食卓の雰囲気を心がけましょう。
●消化がよく、栄養価の高い食品を選びましょう。
1.食べられそうなものを、いつでも食べられるよう用意する
●食欲不振に悩むときに「食べられそうかな」と思うメニュー
くだもの |
ゼリー |
アイスクリーム |
生野菜 |
おにぎり |
かゆ |
サンドイッチ |
めん類 |
のり巻き |
梅干し |
ヨーグルト |
酢の物 |
特徴は、冷たいすっきり味、酸味のきいたさっぱり味、はっきりとした味、のどごしのよいもの、口当たりがよいものです。
くだものや生野菜のように、水分が多く、シンプルなものも好まれます。
●すぐに食べられる工夫
食事の時間にこだわらず、「気分がいいし、食べれそう」と思ったときに食べれば、すんなりと食べられることがあります。
そのタイミングを逃さないよう、いつでも食べられる準備をしておきましょう。
くだものや冷菓の買い置きをしたり、食べやすい料理をつくって小分けにして冷凍庫や冷蔵庫に入れておくのもよいでしょう。
気にいった食品や料理はメモにして、家族や作る人にも伝えておくのもひとつの方法です。
●食欲を引き出す
朝、起きてすぐに水や牛乳、ジュース、お茶など、 飲み物をとってみましょう。胃が目覚めると同時に、食欲がわいてくるかもしれません。
オレンジジュースやヨーグルトドリンクなど、酸味のあるものは だ液や胃液の分泌をうながすので、さらによいです。
梅干しを白湯(さゆ)やお茶に入れてのむ梅茶は、 梅干しが胃酸を中和してくれるので、胃がもたれるとき も気分がすっきりして最適です。
注※グレープフルーツは、制限があるかたは、ジュースでもさけましょう。
2.食欲をそそるような盛り付けや食卓の雰囲気を心がける
●楽しく食べられるくふうを
場所を変えて気分転換
庭やベランダなど、いつもと違う場所で、 友人との会話を楽しみながら食事をしてみては?
体調が許せば、お弁当をもって公園などに出かけたり、ロケーションのよいレストランなどで外食するのも よい気分転換になります。
食べること以外の楽しみをプラスしてみましょう。
色どりよく盛りつけて
テーブルクロスやうつわの色や柄も、食欲を増す効果が あります。料理の盛りつけも、いろどりに気を配り、つけ合わせに色鮮やかな野菜やハーブを添えて、
楽しさを演出してみましょう。その場合、つけ合わせは食べられなくてもよいと割り切っておきます。
少なめ、ひかえめをモットーに
たくさん盛られた料理を食べ残すと、食べられないことに不安を感じたり、情けなく思ったりしがちです。
むしろ、少ない量を食べきれた達成感が、食への意欲を引き出してくれるものです。料理は少なめ、食器も小さめのものを用意して、ひかえめに盛るよう心がけましょう。
3.消化がよく、栄養価の高い食品を選ぶ
●食べやすくて栄養価の高いもの
栄養をとろうと意識しすぎて、それがストレスになっては困りますが、同じとるのなら、より栄養価の高いものを選びましょう。
たとえば、主食ならおもちです。
口当たりも消化もよく、少量でエネルギーが得られます。
食べやすいのはお雑煮、おしるこ、からみもち、あべ川もちなど。
揚げるとさらに高エネルギーになります。
揚げもちがしつこいようなら、大根おろしやポン酢しょうゆを添えると、さっぱりと食べやすいでしょう。
汁物やスープなら具だくさんに仕立てると栄養価が上がります。
ジュースも数種類の野菜やくだものを組み合わせると、 同じ1杯でもより多くの栄養をとることができます。
●食べやすくたんぱく質豊富な食品を
食欲不振のときは、主食やくだもの、シャーベットやジュースなど、 糖質系の食品にかたよりやすいので、たんぱく質が不足しがちです。
しかし、肉や魚はにおいなどから敬遠されがちです。
食べやすいたんぱく質食品としては、大豆加工品、乳製品、 卵などがあります。
豆腐、納豆、チーズ、ヨーグルト、牛乳をじょうずに利用しましょう。手軽な市販品もある温泉卵や卵豆腐、茶碗むしもおすすめです。
体力を維持するためにも食事は重要です。でも、だからといって、無理をしてでも食べなくては、と食事を義務のように思っては、むしろ逆効果です。
食べることが苦痛になりかねませんし、食べられないときに必要以上に気に病んだりすることにもつながります。
食欲が低下しているときは、「食べられるときに食べられるものを」食べましょう。
食事のリズムや栄養価をあまり気にせず、ゆったりと構えましょう。
<食欲がないあなたへ>
本人でなければ、正確な状態がわからないものです。
まずは自分が今どんな状態で食べられないのかを周囲の人たちに伝え、原因をさがしましょう。
食欲不振くらいと遠慮したり、しかたがないとガマンしたりすることは、けっして得策ではありません。
健康な人でも、食欲は心の状態に大きく影響されます。
まして体調がよくないときは、ちょっとしたことがストレスになって、食欲が低下しがちです。
心配なこと、不安に思うことはひとりでかかえこまないで、 家族など周囲の人に話しかけてみましょう。
心配や不安を聞いてもらうだけでも気持ちが少し楽になり、食欲が戻ることもあります。
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こんな”困った”のときの工夫