中国古代の書「本草書」に、海藻のはたらきやパワーについて見ることができます。
この中には褐藻ホンダワラ類と考えられる海藻についての記述があります。
日本でも、奈良時代によく利用された海藻について「本草和名」という書で詳しく記述されています。
その中には
フコイダンをふくむ褐藻類、モズク・アラメ・コンブについての利用法が記されています。
大和朝廷のころは、遣隋使や遣唐使を派遣して中国や朝鮮から技術導入がなれれていました。
大和本草巻乃八と巻乃四には、健康のために使える海藻類として次の種類のものが記されています。
<褐藻類>
海帯(アラメ)、ツルモ、コンブ、カチメ、鹿尾菜(ヒジキ)、松藻(マツモ)
フコイダンは、海藻にふくまれるネバネバ成分のひとつであることはご存じと思います。
では、タンパク質・炭水化物・脂質・無機成分のいったい何なのかはご存じですか?
じつは、
フコイダンは炭水化物です。
炭水化物の中でも「
多糖類」に属しています。
炭水化物は、(CnH2nOn)nという元素組成であらわされ、複数個の水酸基(−OH)とカルボニル基(=CO)を有する化合物、もしくはその脱水縮合体の総称です。
もっとも簡単な構成単位を「単糖」といいます。代表的なものには、フラクトース(果糖)やぐりコース(ブドウ糖)があります。
これ以上加水分解されないものを「単糖」といい、単糖がほかの単糖とグリコシド結合で縮合したものを二糖といい、2〜10個の糖が結合したものを小糖、それ以上の糖が結合したものを多糖といいます。
単糖類や単糖類の誘導物質が5個以上結合してできたものを多糖類ということもあります。
海藻類にふくまれる多糖類の代表的なものは、フコイダン・アルギン酸・カラギーナン・寒天などがあります。
<一般的に知られている糖質>
単糖類
グルコース(ブドウ糖)、フラクトース(果糖)
二糖類
スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)
多糖類
デンプン(アミロースとアミロペクチン)、グリコーゲン