テレビでとりあげられるアカモクって何?
アカモク(学名:Sargassum horneri)は褐藻網ヒバマタ目ホンダワラ科に属する海藻です。
北海道から日本全国の沿岸の浅い海に生息しています。
地域によって呼び名がちがい、秋田県ではギバサ、山形県ではギンバソウ、新潟県ではナガモと呼ばれています。
漁師さんのあいだでは、このアカモクは漁船のスクリューや網や養殖の施設などにからみつくことから邪魔者あつかいされ「邪魔モク」とも言われる海の厄介者でした。
しかし、昔から郷土食として食べられている地域もあり、東北地方の秋田県、山形県などで好まれてきました。食べる地域と食べない地域にくっきり分かれる海藻なのです。
アカモクにふくまれる成分
邪魔モクと言われていたアカモクですが、今では栄養価などに気づき、
モズクやメカブと同様に、ポリフェノール、フコイダン、フコキサンチン、ミネラル、食物繊維をふくみ健康に良いということで見直され注目を集めています。
なぜテレビで取り上げられるようになったかというと、海のゴミとまで言われたアカモクが商品価値をもつ海藻へと変わったことからなのです。
テレビでは、アカモクにふくまれるフコキサンチンが健康によいと言っていますが、もともとフコキサンチンは褐藻類の中に微量にしかふくまれない希少な成分です。
アカモクにふくまれるフコキサンチンの量がワカメの2倍近くと言われると、とてもたくさんの量が入っているようなイメージがしてきますが、文部科学省の調査結果(※)では
フコキサンチンについて下記のように数値的に表記されています。
フコキサンチン
フコキサンチンは海草に含まれるため、わが国では重要なカロテノイドの一つである。
カットワカメに0.989 mg/100g含まれる。
平成20年度 機能性成分等新たな健康の維持増進に関わる成分の分析に対するニーズ調査 |
アカモクのフコキサンチン量は多い?少ない?
料理をされる方ならイメージがわきやすいかもしれませんが、乾燥ワカメ100gってかなりの量ですね。水で戻すと1食ではとてもじゃないけど食べきれない量です。
しかもその食べきれない量にわずか0.989mgのフコキサンチン含有量です。
1000mg=1gです。
フコキサンチンが海藻に少ししかふくまれない希少な成分ということがよくわかりますね。
アカモクのフコキサンチンの含有量を、ワカメの2倍近く含まれるとして計算すると、乾燥したアカモク100g中に約2mg(0.002g)です。
乾燥したアカモクはあまり見かけることはありませんが、健康のためにたくさんとりたいとなると、かなりの量をとらなけらばなりませんね。
海藻のままで多量にとると、塩分の摂りすぎにもなりかねないので注意が必要です。
フコキサンチンを上手にとるには
さきほほどもお話ししましたが、
フコキサンチンは、昆布・ひじき・ワカメなどの褐藻類のみに微量にふくまれるカロテノイドの一種です。
光や熱によって分解されやすいため、生産性やコスト面に課題があったためサプリメントとしての開発は遅れていました。
しかし近年では、カロテノイド類の健康食品としての研究がさかんな中、フコキサンチンの研究も進んでいて、さまざまな報告がされています。
もともと脂溶性のフコキサンチンは液体に溶かすことが難しく、粉末状にしてカプセルや粒状にしたサプリメントが販売されていましたが、技術の進歩で水溶性のフコキサンチンが開発され、ドリンクタイプのサプリメントにも配合が可能となっています。
海藻のままで大量にとらなくても、サプリメントなら上手に体に摂りいれることができます。塩分の摂りすぎにもならないので安心です。
ただ、選ぶ際に
添加物使用の有無や原料の品質を確認することが大切です。
→フコイダンとは
→フコキサンチンとフコイダンを一緒に
→製品のフコキサンチンとフコイダンの配合量は?